Abhorer

Zygotical Sabbatory Anabapt

1STフル(1996)/From:シンガポール/Style:オールド・スクール

abhorer_1st

【Track】
1.Invoking Nana Sahib, Satyrical Goat of Mendes
2.Concubinal Celibatic Myrmidonian Whores
3.Abandonment of Chastity
4.Hymeneal Altar of Messianic Salacitation
5.Phlegethonic Sybaritical Demimonde
6.Dom Abaddoniel Abysstic Demonolatry
7.Zygotical Sabbatory Anabapt
8.Expiation of Seraphic Patriarch
9.Saith… Empyrean Sabaoth of Azarak

【Review】
4人組ブラック・メタル。Tombcrusherなるバンドから改名している。1997年に解散しているがバンド結成は古く、前身バンド時代を含めると1987年から活動していたみたいである。スタジオ・フル・アルバムとしてはこれ一枚しか残されていない。(2014年にこの音源丸々とEP、そしてデモが一枚にまとまったComp音源がリリースされたみたいだが…)

音の方は直球ど真ん中のダーティなスラッシュ・テイスト溢れるデス/ブラックと言った所であろう。ブルータリティに溢れ、低い位置で蠢いたり、ザクザクと刻むリフで緩急を付け、それに負けずに突進するリズム隊、ドスを利かせてガナり、吐き捨てるヴォーカル、そして漂わす穢れ具合が正にオールド・スクール。

リフは寒々しかったり、荒涼感を醸しだすようなモノでは無く、あくまでスラッシュ~デス・メタル的な攻撃的スタイル。また演奏も整合感を保ちつつも、しっかりと荒々しくあくまでアンダー・グラウンドの熱さを放っている点が最大のポイントだろう。そこにブラック・メタルの禍々しさと言うか邪悪な空気が練り込まれている…といった感じであろうか。

所謂、南米穢れブラック・ファンにとってはこういうサウンドが基本の一つと言える様な音だろうし、オールド・スクールなデス・メタル、またはスラッシュ・メタル等、昔ながらのEvilなメタル・サウンド(アングラ)が好きなら分け隔てなく聴けてしまうサウンドだと思う。

故に完全なるオッサン向け(笑)