Total Soul Rape

1STフル(2000)/From:スウェーデン/Style:オールド・スクール

Craft_1ST

【Track】
1.World of Plague
2.Death to Planet Earth
3.(Desolation) Death
4.Chaos
5.Ultimate Satan
6.Past, Present, Dead
7.Total Soul Rape
8.Vile
9.Outro

【Review】
然程、古臭くなり過ぎない絶妙な感覚を持ち合わせたいい感じでオールド・スクールなブラック・メタルである。例えるなら【Darkthrone】の2ND直系と言うべきサウンドか。カッコ良さで言えばコチラかも知れない。

ブラストに頼らず緩急を巧みに織り交ぜ、走る部分はドライヴ感があるノリの良いサウンドである。これは1STから既に燻銀サウンドだ。EVILでオールド・スクールなメタルという姿勢に全くのブレが無い。スロー、ミドルテンポの展開が異常にカッコ良い。【Carpathian Forest】辺りが好みなら間違いないので是非。

 

Terror Propaganda-Second Black Metal

2NDフル(2002)/From:スウェーデン/Style:オールド・スクール

Craft_2ND

【Track】
1.Ablaze
2.The Silence Thereafter
3.Reaktor 4
4.Hidden Under the Skin
5.False Orders Begone
6.N.D.P.
7.616
8.Terror Propaganda

相変わらずのオールド・スクールっぷり。言わずもかな、前作の延長線上で今作も小細工皆無の極悪サウンドだ。特に#6なんか明らかに【Darkthrone】の名曲”Under a Funeral Moon”を意識してないか!?リスペクトっぷりが楽曲からお漏らししている(笑)

とは言え、今回は曲によっては大胆にギター・ソロを入れたりして色気を出す場面もあるのだが、これまた鼻につかない絶妙な加減が嫌味でなく大変素晴らしい。また、ヴォーカルが前作よりも地味にレベルが上がっている点も評価したい。まさにVoice Of Evil。シャウトする度に周りのモノとか風化して腐っていきそうだ(笑)

ともかく、ジワジワくる燻銀サウンドは健在といった所であろう。オールド・スクールファンに大推薦。

 

Fuck The Universe

3RDフル(2005)/From:スウェーデン/Style:オールド・スクール

Craft 3RD

【Track】
1.Earth a Raging Blaze
2.Thorns in the Planet’s Side
3.Fuck the Universe
4.Assassin 333
5.Demonspeed
6.Terni Exustæ: Queen Reaper
7.Xenophobia
8.The Suffering of Others
9.Destroy All
10.According to Him
11.Principium Anguis

【Review】
今作も文句ナシにカッコ良いブラック・メタルをプレイしている。

今作はオールド・スクールな部分をしっかりと漂わせつつも、しっかりと腰が据わった大物の風格が伴ってきた。正に道を踏み外さず順当と言える堂々たるサウンドである。今回はミドルパートが充実しており、リフの渋みで聴かせる燻銀サウンドは相変わらず。安心して聴いてられるのは勿論の事だがこのバンド、リフが相当カッコ良いのである。練られて作られている事は明白であろう。まぁ、悪く言えば保守的とも言えそうだが、変に奇をてらって変な方向にイッてしまうといった事は恐らく今後も無いだろうと確信できそうなサウンドである。全体的に暗雲立ち込めている様な暗い雰囲気もGood。

過剰なアグレッションこそ無いが渋い音が好きなら是非!

 

Void

4THフル(2011)/From:スウェーデン/Style:オールド・スクール

Craft 4TH

【Track】
1.Intro (John’s Nightmare)
2.Serpent Soul
3.Come Resonance of Doom
4.The Ground Surrenders
5.Succumb to Sin
6.Leaving the Corporal Shade
7.I Want to Commit Murder
8.Bring on the Clouds

【Review】
前作の路線を更に推し進めた作品である。

所謂、ミドル・パート中心の雰囲気ある楽曲が中心だが、時折ドガドガと疾走する部分も随所にしっかりと散りばめられている。その中心となるミドルパートが本作の肝であり、また魅力的なのである。スピードには頼ら無い所に気高いモノを感じるし、実際にレベルが高いと言う事であろう。進化は勿論の事、加えてキッチリと”深化”している点が大いに評価出来る作品である。個人的には前作を見事に凌駕できた作品だとも思っている。これはホント渋すぎる!威厳すら感じさせる堂々たる演奏と暗雲立ち込める雰囲気満載である。特に雰囲気重視な方向性が顕著に出た#4辺りが今回の作品を特徴付ける一番分り易い良曲である。

バンドとして順当に深化し、着実に前進してまっせ!