Planeshift

2NDフル(1999/2002)/From:ロシア/Style:フォーク│シンフォニック

rakoth_2nd

【Track】
1.Planeshift (Introduction)
2.Fear (Wasn’t in the Design)
3.Noldor Exodus
4.The Dark Heart of Uukrul
5.Og’elend
6.Planeshift
7.Gorthaur Aulendil
8.Mountain God
9.The Unquiet Grave
10.Outro

【Review】
元は1999年に”Code:666”からリリースされたアルバムを2002年に”Earache”が再発したモノ。レビューしているのは再発盤。(ジャケ絵が違う)

フルート奏者がメンバーに居ており、作中でピロピロと大活躍し、少々チープなシンセでシンフォニックさを醸し出す。時折フォークロア全開のクリーンヴォーカル、そしてブラック・ヴォイスが絡む。結構な民謡的メロディ展開でありクサクサ激メロスタイルと言えるだろうか?どこか故郷を思わせる音の調べが心に染み渡る…かどうかは人次第(笑)前半戦はかなりの割合でフルートをフィーチャーしており、ここが聴き所と言っても過言ではない。時折、走る部分はメロディック・スピード・メタル的になったりするが、唯一#6だけはまともにブラック・メタルを演っている(これが結構オリジナリティがあってGood)中々、バリエーションがあり飽きずに聴き通せるし、聴き応えもある。しかしながらアルバム全体的に拭い切れないチープさが漂っている点に留意して頂きたい。

実はこの後、3RDである”Jabberworks”にて大化けする。

 

Jabberworks

3RDフル(2001)/From:ロシア/Style:フォーク│シンフォニック

rakoth_3rd

【Track】
1.Dying Realm
2.A Passing in the Ethereal
3.Insurgent One
4.Story of the Nameless
5.Farewell
6.Brightless
7.Return of the Nameless
8.Diamond Angel
9.Der Jammerwoch

【Review】
大方、前作の延長線上でありながら、あらゆる面でクオリティ・アップに成功している。最早、ブラック・メタル的要素もある暗黒オーケストラ・メタルとでも言うべきか。そう、シンフォニック・ブラック・メタルと呼ぶにはワンランク程、格調が高いのである。

何やらブックレット(2面見開きデジパック)を見てみると【Russian Grotesque Live Orchestra】なるオーケストラ集団(?)と共演しているそうだ。本物のオーケストラ隊が参加していると言う事だろうか?少し調べてみるとウクライナに【Grotesque Orchestra】なるシンフォニック・ブラック・メタルバンドが居るみたいだが、どうやらソレとは一切関係が無さそうである。…まぁ、どうでもエエか(笑)

フルートやヴァイオリンが乱舞し大胆な楽曲にブラック・メタル・パートが入り込むといったモノであり、前作にも増して極端になっている。壮麗かつ美しい豪華絢爛な印象で、クリーンヴォーカル、ブラックヴォイスの2Wayで攻めている。前作と比べ物にならない位、楽曲や音質のクオリティが上がっており、フォークロアな空気を巻き散らす、非常に大掛かりな楽曲が堪能できる。当然、前作以上に聴き応えが素晴らしくメタル・パートも蔑ろになっていない。リフもなかなかヘヴィだし、メタル・パートもオーケストラによく馴染んでいる。しっかりと融合できている好例かと思う。フォークロアな世界観が嫌いでなければ一度聴いてみると良いだろう。

そうそう#9のドイツ語(?)で堂々と歌い切る巻き舌歌唱は圧巻。なんかよくわからんが凄い(笑)