Skar


Antífona de entrada

1STフル(2001)/From:メキシコ/Style:ドゥーム

skar_1st

【Track】
1.Viernes santo 3 P.M.
2.Orad por ellos
3.Crucifícalo
a)- Pasión
b)- Fornicación
Y
c)- Muerte
4.Amén
5.Comunión
–以下ブックレットに記載なし–
6.Viernes santo 3 P.M.
7.Orad por ellos
8.Crucifícalo
a)- Pasión
b)- Fornicación
Y
c)- Muerte
9.Amén
10.Comunión

【Review】
どうやら二人組らしいオブスキュアなドゥーム/ブラック(?)。この謎めいた怪しい音源はTOAJ Recordsなるレーベルから2001年にリリースされていた。

バンドは長い間、凍結していた様だがここ最近、再び始動し初めた模様。このアルバムもめでたく再発される事が決定した様である。

さて、気になる音の方だが、散りばめられた聖歌の断片やチャントが厳かに鳴り響く中、ヘヴィに刻むギターがどんよりとドゥーミーに展開、ずっしりとしたリズムに乗って、ぼそぼそと囁く様に怪しいスポークンワード風の語りが入り込む。尚、その語り自体にシャウトや歌の抑揚といった要素は無く、時に呪詛っぽかったり、悪魔が囁いている感じだったりと聴き手の不安を煽る様なスタイルを終始貫いている。これが実に気味が悪く、バンド自体のオブスキュアさも相まって、背徳感の様なモノを後押しする。

得体の知れないモノに対して畏怖の念を抱いてしまう…そんな感覚だろうか。

また、#1-#5で折り返し、アレンジは多少違えど同じ曲目が再び繰り返される不可解な作風も得体の知れなさに拍車をかけており、ロクでもない悪意が詰まった怪作となっている。正直、下手なブラック・メタルより邪悪かと思う。

筆者はかなりハマったが、かなり人を選ぶだろう。