Black Blood

Demo(1992/1996)/From:スウェーデン/Style:Raw│プリミティヴ

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紙ジャケ

【Track】
1.The Book of Leviathan
2.Lady Lilith
3.The Spirit of Solitude
4.Black Blood
5.Towards the Golden Dawn
6.The Goat of Mendes
7.The Black Opal Eye

【Review】
個人的な名盤の一つ。Make PesonenことThe Black率いるブラック・メタル。メンバーに元【Dissection】の故Jon Nödtveidt(ここではRietasと名乗っている)が在籍していた事で有名な四人組である。1992年にテープでリリースされたモノを Necropolis RecordsがCDプレスしたものがコレ。尚、紙ジャケ仕様である。

音源の方はシンセが絡むプリミティヴなブラック・メタルなのだが、とにかく邪悪さが半端ない。特筆したいのがやはりRietasのヴォーカル・ワークである。全編を通して冴えまくっており、邪悪という一点に関しては他の追随を許さない。それ程のスクリームをしっかりと聴かせてくれる。録音レベルを上げているかも知れないが、それだけでは絶対に無い様な声量、そして邪悪な表現力が素晴らしい。筆者の暗黒面にガツンッ!と響いて止まないのである(笑)

また、もう一つのポイントとしては、シンセの使い方と言うか音色である。否が応でも印象に残るチープだが神経を逆撫でするかの様な怪しい音色を奏でている。どうも、アクセントとして導入しているっぽい感じだが…アクセントでは済まない程の破壊力とインパクトを持っており、絶対に変な電波が出てるに違いない(笑)

当然、Rawでノイジーな掻き鳴らしギターリフがメインでありながら、ジリジリと邪悪にささくれており、刺々しくも苛烈極まりない衝動性を持っているのも個人的にポイントが高くプラス査定。ブラック・メタルにしては些か曲がコンパクトな印象で全7曲を僅か16分で駆け抜けるが、全曲、邪悪と怪しさに彩られており無駄がない。デモ音源だと言って侮るべからず!荒削りな中から生まれ出るような衝動と気味の悪さが遺憾なく発揮されている。是非、この音源は大音量で聴いて毒牙にヤられて見て欲しい。そして、この音源に悶絶できた人とは、良い酒が呑めそうな気がする(笑)

ブラック・メタル好きは必須だと思うのだが、何故かあまり語られている所を見たり聞いたりすることが殆どない。もっと評価されても良いハズ。個人的に好き過ぎる作品である。大推薦!!

 

The Priest Of Satan

1STフル(1994)/From:スウェーデン/Style:ブラック・メタル

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【Track】
1.The Beast of Fire
2.The Book of Leviathan
3.Towards the Golden Dawn
4.The Sign of the Evil Spirit
5.Lady Lilith
6.Black Blood
7.The Spirit of Solitude
8.After My Prayers
9.The Goat of Mendes
10.The Priest of Satan
11.The Black Opal Eye
12.Whirlwinds Through the Land of Ice

【Review】
デモ音源の曲が全て被っているが、ちゃんと本番用に新録されたモノである。

デモ音源の延長線上である事は言うまでもなく、当然のように音も分厚くなっておりクオリティ・アップに成功している。楽曲におけるアレンジにより、随分と洗練された印象を受ける。よって、デモと同じ曲でも味わいが微妙に違い、大味だったデモ音源に深みとコクが増したと言った所だろうか?また、このアルバムに新たに収録されている新曲に至っては緩急がしっかりと付いたドラマ性を重視した様な楽曲が多く実に興味深い。

目玉であるRietasのヴォーカルも相変わらず腹の底から邪悪さを吐き出しており、キレがあり匠の仕事っぷりを聴かせてくれる。録音レベルは下がったモノの声量が凄まじいのがハッキリと判る。今回もベストパフォーマンスで流石である。

そして、とんでもない印象を残していたシンセだが、少し引っ込んだ様子で、変な電波を発さなくなった(笑)前作の神経を逆撫でするかの様な音色は随分と控えめになり、怪しさが減退したように思えたのが個人的に少々残念だ。

これらを総合して考えると、前回のデモ音源ならではの大味な剥き出し感が、洗練された反面、失ったモノもあり、肝である尖った苛烈さが薄まったと言える。筆者的には断然デモ音源なワケだが、この辺は個人の嗜好による所が大きいのでなんとも言えない部分はある。とは言え、今作も素晴らしい作品であることには違いない。故にコレも大推薦!

このアルバムをリリース後、バンドは一旦解散、周知の通りJon NödtveidtことRietasは自ら命を絶ち、消滅するかと思われた。だが….知らん間に奇跡の大復活を遂げる。

 

Alongside Death

2NDフル(2008/2009)/From:スウェーデン/Style:ファスト│オールド・スクール

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【Track】
1.On the Descent to Hell
2.Death’s Crown
3.A Contract Written in Ashes
4.Dead Seed
5.Fleshless
6.Death Throes
7.The Wrath from Beneath
8.Alongside Death

【Review】
実に14年ぶりに奇跡の復活を遂げたバンドの新譜である。中心人物であるThe Blackを残し、新たに【Vinterland】のメンバーを二人加え、新三人体制となっている。Jon NödtveidtことRietasの死を乗り越えての心機一転、再出発という事である。このアルバムは666枚限定で2008年にリリースされたLPを2009年にCDプレス化、真っ黒なジュエルケースで再リリースしたモノである。(ステッカーと帯付き)

楽曲の方は様々な要素が入り混じった感じで、激烈極まりないキレのある豪速ファスト・スタイルであったり、オールド・スクールな一面を垣間見せる側面や、シンセに頼らず雰囲気重視な側面も垣間見れたり、一部の曲ではダーク・アンビエント的な要素もあったりする。楽曲(トラック)ごとに結構ハッキリとスタイルが別れている印象。ラストのタイトル曲でそれぞれの要素が収束し集大成的な曲で〆るといった構成である。

#7のダーク・アンビエントの楽曲を除けば、どの曲も新旧織り交ぜた様なスタイルで一貫してビターな味わいを貫いている。安定した激烈ファスト・チューンはともかく、ミドル主体のオールド・スクールな曲には、泥臭い程の古臭さは感じさせない。この辺のミドル・チューンの巧さは同郷である【Craft】辺りに通じるものを感じる。ともかく、想像以上に洗練されており、今後の活動に期待できる素晴らしい完成度である。大推薦!

尚、復活した情報を知らぬまま、筆者は暫く音楽から離れたので、とあるCD屋にて発見した時には小躍りするくらい嬉しかった(笑)