The Deathtrip

Deep Drone Master

1stフル（2014）/From：ノルウェー・イギリス/Style:ブラック・メタル

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【Track】
1.Intro (Stirring the Master)
2.Flag of Betrayal
3.Dynamic Underworld
4.Making Me
5.Cosmic Verdict
6.Sewer Heart
7.A Foot in Each Hell
8.Cocoons
9.Something Growing in the Trees
10.Syndebukken

【Review】
Svart Recordsからリリースされた二人組みブラック・メタル。【Dødheimsgard】【Thorns】で活躍中の鬼才Aldrahn、【Thine】のHostことPaul Groundwellが絡んでいる。現在は3人編成になっており新たに【Thorns】のJon T. Wesseltoftが加入したらしい（今作ではゲスト扱い）。

関わっているメンバーを見てみると【Thorns】の様なインダストリアル系を連想するが、こちらは真っ当なブラック・メタルを演っている。とはいえ、90年代のノルウェー勢が放ちそうなトラディショナルな側面は全く無く、どちらかと言えばややモダン、しかし骨組みはオールドスクールなブラック・メタルが根底にあるような何とも言えない中性的な位置付けの音源と言えるだろう。特徴あるAldrahnのヴォーカルワークに、少しサイコパスな印象を抱かせるようなメタル・パートが絡みつく。

決してインパクト勝負のブラック・サウンドでは無いが、匠の技が随所でキラリと光る渋いブラック・メタルかと思う。オールド・スクールとモダン、相反する要素を匠が料理するとこうなる、といったお手本みたいな作品。メロウでも無いし、身震いする程の極寒サウンドでも無いので、絶賛する人は少なそうな音源だが、日常に潜む仄かな狂気が垣間見れる様な匠ならではの凄いサウンドだと筆者は感じた。

流石Great！としか言いようが無い。世間ではどうゆう評価なのかが少し気になるところではあるが。

 

A Foot In Each Hell

Comp（2013/2015）/From:ノルウェー│イギリス/Style:プリミティヴ

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【Track】
1.Intro
2.Flag of Betrayal
3.Dynamic Underworld
4.A Foot in Each Hell
5.Making Me
6.Cosmic Verdict
7.Global Exit
8.Radiant Death Engine
9.Six Spells
10.Antique Presence

【Review】
デモ音源集。元々は2013年にDemonhood Productionsからアナログリリースされた音源を、2015年に名門Avantgarde MusicよりCD化したモノである。

曲はほぼ1STと被っており、マテリアル状態の楽曲と未収録音源が聴けるあくまでファン向け作品。やはりデモ音源なので良好とは言い難い（それほど酷くも無いが）。比べると1STが如何に作品として仕上がっているのかがよく理解できる。こちらは音だけ聴くとプリミティヴな印象が強く、何故か＃9だけは砂嵐の如くチリチリとした荒い音を披露しておりまた違った側面が垣間見れる。基本的に貧弱な打ち込みドラムを使用しており、1STと同じ曲でも若干印象が異なり聴き比べてみるとなかなか面白い。未使用曲（イッちゃってるアンビエント）である＃10もこのバンドの狂気的イメージを端的に表しており、どういう性質のバンドなのか？という面において判断材料になり得るのかな？と思う。

とはいえ、やはりデモ音源の域を出ないので完璧に仕上がっている1STの方を推奨したい所だ。