Ostendit Quam Nihil Sumus

1STフル(2005)/From:ベルギー/Style:メロディック│ファスト

absolutus_1st

【Track】
1.The Scale of Nothingness
2.The Ascending Plague
3.Dislocation of Time
4.Until the Conclusion of Ages

【Review】
Absolutusなる人物による独りブラック。レコーディングには二人(ベースとドラム)が参加している。

ファストでありながら若干の大作志向。基本的には退廃的なトレモロで奏でるメロディを全面に押し出しながらファストに駆け巡る何処かフランス勢に通じるセンスと曲調である。流れる様な退廃的な感覚をリフレインしながら確実に積み重ねていき、少しずつ展開していく感じだろうか?ともかく、終始メロディが楽曲を支配しており、刻んだりノリを醸し出す様な手法は徹底して廃している印象。リズム隊、メロディに若干の一本槍さを感じるモノの装填されているメロディセンス一本で勝負、または聴かす様な音源である。決してメロディはキラキラしたり甘ったるくは無く、ブラック・メタルでしか聴けない退廃感と荒涼感が炸裂する。知っている人にしか分からない表現だが【Octinomos】(個人的名盤の”Wellcome To My Planet”限定)辺りに手法が酷似していると感じた次第。曲の終わりとか尻切れ感は否めないが、磨けばググっとネクスト・レベルまで到達出来そうなポテンシャルがある。正にブラック・メタルでしか表現できないメロディを堪能するには打って付けと言える。

狂おしくも退廃感を伴った強力な音源であり、筆者と嗜好が合うなら大推薦!(笑)たまらん。