Christicide

Christicide(S/T)

1STフル(2007/2011)/From:フランス/Style:ファスト│メロディック

christicide_1st

【Track】
1.Foreword to Obscurity
2.Where All Begin
3.The Sun of the Accuser
4.Malum Qui Nescit Occasum
5.Wrists by Wrists
6.Eyes Pierced with Truth
7.Andematunnum
8.Christicide

【Review】
4人組ブラック・メタル。【Sühnopfer】のArdraosが在籍していたバンドなのだが、既に解散している。2007年にOf Crawling Shadows Recordsよりアナログでリリースしたモノを2008年にThe Gehinnon FrontがCD化。更に2011年にThose Opposed Recordsより再発されたモノである。

音の方は非常に突撃感溢れるファストなメロディック・ブラック・メタル。これまたRawでありながら初期衝動に溢れる音源なのである。楽曲から滲み出る扇動力を武器に聴き手を煽り倒す。

…何と言うか、楽曲丸ごと、つんのめっている。

正に前傾姿勢で突撃する勢いであり、退廃的な感覚を多分に含んだ丁度いい加減の薄味メロディを撒き散らす。スラッシュっぽい刻みと掻き鳴らしを駆使し仄かなメロディを感じさせながら暴れまくっているし、特に灰汁が無いヴォーカルでガナリ立て、なんとも小気味良く仕上がっていると思う。

特にArdraosが叩き出す、あくまでRawさに拘った様なドラムが異様にアツい。懸命な疾走を聴いているとホント魂で叩いている感じが音を通じてよく伝わってくる。高音圧で物理的に速いドラムも良いが、やっぱり人間味が溢れてなんぼだと思う今日此の頃。

そんな中、筆者の心にガツンと響いた作品。カッコイイ!