Pagan Winter

In The Shadowlands

デモ(1997)/From:ドイツ/Style:ブラック・メタル

paganwinter_demo

【Track】
1.Intro
2.In the Shadowlands
3.Path to Eternity
4.Intro II
5.Virgin’s Blood
6.Guardians of Darkness
7.Final War
8.By the End of the Day
9.Pagan Winter – Outro

【Review】
4人組ブラック・メタル、97年のデモ音源。自らのレーベル、その名もPagan Winter ProductionsからCD-Rでのリリースされていた。オーナーはドラマーであるMachosiasが動かしていたらしい(現在はCloseしている)無地のCD-Rにコピー機でモノクロ・印刷したような薄っぺらいお粗末なジャケ、そして作り(笑)因みにカセット版もあるそうだ。

ともあれ薄っぺらいジャケの裏には”True Garman Black Metal”と堂々と印刷されている。

音の方はボコボコと疾走、荒涼としたリフにシンセを随所に絡ませ、喚き散らすRaw音源といった感じだろうか。基本的には手数の多いつんのめる様な勢いで常に前傾姿勢、所謂、初期衝動が強いスタイル。荒涼たるギターサウンドを撒き散らすも北欧系には今一歩及んでいない印象。だがソコは勢いでカバーしている感じ。このデモ音源に関しては#5がハイライトではないだろうか?そこそこカッコイイ。

とは言え、別段これといって強烈な個性があったり、特筆する部分は見当たらない感じではある(笑)

 

Inferos

1STフル(1998)/From:ドイツ/Style:ブラック・メタル

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【Track】
1.Inferos
2.Virgin’s Blood
3.Christ Desecration
4.Crown of Ice
5.The Yearning Flames
6.The Horned Serpent
7.The Eyes of the Dragon
8.Dark Oath
9.In the Shadowlands
10.Outro

【Review】
昔懐かし今は亡きLast Episodeからのリリース。4人組は変わらずだがヴォーカルが代わっている。

まずはジャケ写だろう(笑)血まみれ覆面男とサタニックなお兄さんの記念撮影みたいなノリで一度見たら忘れられないインパクトのあるジャケットである。何と言うか微笑ましい。因みに裏には覆面男がメンバーに首を掻っ切られている描写が写っており、血まみれになった原因がわかる様になっている(笑)

音の方はデモで聴かれた荒涼感を醸すスタイルをそのままに、一周り力強くなったギターリフが聴きどころだろうか。また戦争に纏わるSEをフンダンに盛り込んでおり、野蛮な突撃系になっている。爆発音やらマシンガン乱射する音などが随所で飛び交っており治安はすこぶる悪い(笑)基本的に常に突っ走る直線的な作風ながらもリフに起伏が付いているので、不思議と一本調子には聴こえなかった次第。デモ音源からの流れで聴くとシンセを排し、攻撃性を重視しストレートにパワーアップしていると言えるのではないだろうか。ただ、突撃系にしてはスコココココ…と鳴り続ける軽いスネアの音は明らかにマイナスだろう。ドガドガしてたらもっとカッコ良かったと思うし、ドラムに関してはデモの時のほうが迫力があった様に思う。

なんでこんな音にしたのか…疑問が残る。

 

The Cult Of Flesh

EP(2002)/From:ドイツ/Style:ブラック・メタル

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【Track】
1.Lord of Decay
2.The Reflection of Misanthropy
3.Crush Her Soul
4.Guardians of Darkness
5.Sea of Vomit
6.Under a Funeral Moon (Darkthrone cover)

【Review】
Deathgasm Recordsからリリース。残念ながらこれがラスト音源。

プロダクションが整理され、よりソリッドかつ切れ味が鋭い音になっている。音の方は順当にパワーアップしているのではないだろうか?

楽曲の方はモロに【Marduk】の影響が見え隠れするストレートで直線的な内容。特にヴォーカルが【Marduk】のLegionを意識しているのは明らかだし、リフも所々【Marduk】に寄せている印象。ドラムの音も改善されている。個性が更に減退したようにも聴こえるが、逆にコレが功を成している様に思える。実にストレートで素直にカッコ良い仕上がり。ベースもよく動くし、よく聴こえるので普通に心地よく聴けた次第。

ただ、ラストの【Darkthrone】の名曲カヴァーは個人的にイマイチだった。もっと緩急を付けてダイナミックにやった方が良かったんじゃ?ちょっと物足らないなぁ…と思った次第。まぁ、元が超絶カッコ良い曲なので、最後にビシッとキマれば、尚良かったんだが…少し残念。