Sulphur Aeon
Gateway to the Antisphere
2NDフル(2015)/From:ドイツ/Style:デス・メタル
【Track】
1. …to Drown This World
2.Devotion to the Cosmic Chaos
3.Titans
4.Calls from Below
5.Abysshex
6.Diluvial Ascension – Gateway to the Antisphere
7.He Is the Gate
8.Seventy Steps
9.Onwards… Towards Kadath!
10.Into the Courts of Azathoth
11.Conclusion…
【Review】
クトゥルフ神話をテーマに掲げる三人組デス・メタル。Imperium ProductionsとVán Records共同でリリースされた2015年発表セカンド・フルレングス。尚、1STは未聴。
緻密に描かれた如何にもクトゥルフなアートワークが素晴らしい。妙な迫力があるのと同時に得体の知れない恐怖すら感じさせる見事なジャケットだと思う(デジパックを広げるとアートの全貌が明らかになりもっと凄い)。
音の方はゴリゴリマッチョな音を繰り広げながらも、随所にオリエンタルなフレーズが散りばめられているのが特徴。よってデス・メタルにしては些かメロディアスな側面があるのだが威風堂々とした荘厳さを主体としているので全くを持って甘くはない。
また、嵐のように畳み掛けたり、ドゥーミーに地を這ったりして、起伏に富んだ構成をしているのだが、先に書いたオリエンタルなメロディを仄かに感じさせるので、複雑なリフとリズムを主体とするテクニック”だけ”が全面に押し出されている様な音に陥っていない。言い換えると楽曲が描く導線がしっかり際立っているとでも言えようか。故に暴虐的でありながら割と聴きやすく、主題に対しての落とし所が上手い感じに収まっていると言えるだろう。
これならデス・メタルファンは勿論のこと、ブラック・メタルを中心で聴いている方にも訴求力があるかと思うし、ブラック・メタル中心の当サイトで”ブルータル・ブラック”として紹介していても何も違和感のない作品かと思う。
引き合いに出すならブルデス化した時期の【Behemoth】が真っ先に思い浮かぶが、もう片足デス・メタルサイドに踏み込んでいる音といった所か。Great!
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