Hoffnungstod

1STフル(2002)/From:ドイツ/Style:ディプレッシヴ

Wigrid 1ST

【Track】
1.Leere
2.Ort der einsamkeit
3.Die entstehung
4.Schreie der verzweiflung
5.Das sterben eines traumes
6.Hoffnungstod
7.Der weg in ein anderes dasein

【Review】
Ulfhednirによる独りブラック・メタル。

【Burzum】の影響下にある…と言うよりかは”Count Grishnackh”の信者。ほぼ、楽曲もヴォーカル・スタイルも激似過ぎて、最早クローン・レベルだし、【Burzum】に対しての愛情が痛いほど伝わってくる。だが、クローンレベルでは片付ける事は決して出来ない素晴らしい内容なのである。

悲壮感に満ちたギターリフを軸に時間を掛けてゆっくりジワジワと蝕んでいく感覚は徹底しており素晴らしい。黄泉の国へと誘われ、人生の終焉に流れそうなリフは寂しさ、絶望といったネガティヴな情景を鮮明に映し出す。

この哀しみ、悲壮感、鬱々とした感覚は非常に滑らかでスルっと心の隙間に流れ込んでくる。フォロワーと言えど、ここまでやれば誰も文句は言えまい。哀愁度が半端ないインスト曲、#5”Das sterben eines traumes”では思わず黄昏れてしまった(笑)

【Burzum】のクローンだが演奏はこちらの方に軍配が上がりそうだし、本家よりメロディを誇張している感じだ。

【Burzum】系で良いのない?と探しているのであれば本作は大推薦。

Die Asche eines Lebens

2NDフル(2005)/From:ドイツ/Style:ディプレッシヴ

Wigrid 2ND

【Track】
1.Erwachen
2.Treibend im Menschenstrom
3.Tagtraum
4.Der Schritt in die Tiefe
5.Die Asche eines Lebens

【Review】
憂鬱な雨が振るSEが掲示する様に本作は非常にしっとりとした質感である。

音の方はマイルドになった感じだが、漂う雰囲気は全然、マイルドじゃない(笑)包み込まれる様な絶望がリスナーに重くのしかかってくる。正に根暗を絵に描いたような音であり、グッとディプレッシヴな作風に一気に詰め寄った感じで狂気というよりか、メランコリック要素が絶大。いや、100%それしか無い。

それに伴い、スローパートの比重が多くなり、もう、軽く疾走ることすら辞めてしまった模様。非常に丁重であり一音一音確かめるように絶望を重ねていく。誰しもが必ずや哀しみの竪琴に触れるであろう。正に哀しみ不可避である(笑)

特に本作を象徴している#5”Die Asche eines Lebens”【人生の灰】はアンビエント曲なのだが、これほどまでにフューネラルな曲を筆者は知らない・・・生命が衰弱していき、心拍がその活動をやめる瞬間までをアンビエントで表現したかの様だ。人は誰しもこの瞬間のために生きている….と考えるとたまらなく寂しい感情が沸き起こってくる。

間違っても死に掛けたジジィとかババァに聴かせないよう細心の注意を払おう、筆者からのお願いである(笑)