Shadow Plays of Grief and Pain

1STフル(2006)From:アメリカ/Style:ディプレッシヴ│プリミティヴ

ashdautas_1st

【Track】
1.Intro
2.Entourage of Apathy
3.Lightless Horizon
4.Veiled Wombs… Smashed Like Glass
5.As the Vile Must Digress
6.The Death of Remorse
7.And You Will Shed Tears of Scarlet
8.Tremble as Your Heaven Falls
9.Eyes to a Headless Procession

【Review】
5人組ブラック・メタル。デモ数本とスプリット音源、そしてEP一枚と本作を残して解散している。

音の方はディプレッシヴ系の連中が放ちそうな気狂い的要素が強いプリミティヴ・ブラック・メタルと言えようか。暗鬱なイントロから始まり、#2にて本題に入るのだが、まずは気狂いヴォーカルの洗礼を受ける事となる(笑)まるで狂人が捻り出す嘆きの高音絶叫であり全編に渡り喚き散らしている。良くも悪くも特徴的であり否が応でも印象に残る事請け合いだ。

一方、演奏の方は不協和音と妙な冷気を放つ気持ち悪いトレモロ・リフが主旋律。展開も少々捻くれており曲の情景に掴みどころが無く、何を描きたいのかが不明瞭な所が気持ち悪い。ただカオスな雰囲気が渦巻いているといった印象であり、悪い意味でキャッチーではない。加えて、リズムが崩壊している訳では無いのだがペシペシと重みが感じられないドラムがチープさに拍車を掛けている。

曲の展開がコロコロと変わるので情景が掴み難い所、それに起因する聴き通した時の充実感の無さが気になった次第。う~ん残念ッ!ジャケの怪しさから結構期待していたのだが。所謂、【Sortsind】や【Silencer】辺りを連想させる感触なのだが、先に挙げたバンド程のセンスや手応えは全く無いし、二番煎じ感は拭えないといった所である。流石に何度も聴こうとは思わないなぁ。