The Skull of Golgotha

1STフル(2003)/From:フィンランド/Style:ファスト

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【Track】
1.Three Nails and the Hammer of Satan
2.Horns of Hate
3.Jumalviha
4.Death Worship
5.Siunatun surma
6.Morbid Hordes Revenge
7.Herramme on saapuva
8.Dedication in Misantrophy
9.Suicide Manifesto

【Track】
【Baptism】のメンバーが絡んでいる3人組ブラック・メタル。

荒涼感溢れるトレモロリフに味付け程度のシンセが被さり、キレのある演奏で無視されがちなベースもしっかり聴こえる(笑)音の分離は最良であり、実にクオリティの高いアルバムである。ドカドカ力強く疾走しているので疾走感を重視する様に流れるように進行して行く。演奏の安定感と楽曲の丁寧さは抜群と言える。その反面、良くある量産型なのと少し優等生気質なので面白味に欠けるのが難点か。なんとも贅沢な不満だが…(笑)下地は文句なしのクオリティなので後は独自性だけだ。とは言え、どの曲も荒涼感を主体とするリフに薄っすらなメロウさが際立っており安心して聴けるのは確かである。#4辺りなどはそれが顕著に表れており、カッコイイ曲である。Rawな音にして衝動性を上げてくれるとマニアに受けする音源になったんでは?と思う。

ブラック・メタルの音質問題ってのは奥深くて難しいなと考えさせられる。

 

Assaulting The Divine

EP(2004)/From:フィンランド/Style:ブラック・メタル

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【Track】
1.Wrathpainted Hammer upon Their Weakening
2.Through the Scars of Selfmutilation
3.Riistäen sielun ja hengen
4.The Dark Blessed Elite

【Review】
化けた!(笑)素晴らしい。

音にドカドカと迫力が増してきたし、前作の薄っすらメロウで荒涼感溢れる展開から、奈落の底に突き落とされるが如く、邪悪な成分を増幅させた路線に切り替えた模様。暗雲が立ち込めむせ返りそうな瘴気を放っており、殆ど別バンドの様だ。これはナイスな判断、良い路線変更だったと個人的にはそう思うがどうだろう?ミドルパートが多くなったので(しっかり疾走もする)前作の様なファスト・ブラックを期待したら面食らう人は多そうだ。この地獄で蠢くような阿鼻叫喚ワールドがタマラナイ。何故かアンダー・グラウンドに潜っていく逆行姿勢ではあるが、ブラック・メタル界ではコレが深化(進化)なのである(笑)ジャケットが音を表すが如く変化である。この路線で次回があるならお願いしたい。

尚、現在は活動休止中らしい。