A Requiem for the Light

1STフル(1996)/From:イスラエル/Style:アトモスフェリック

grimoire_1st

【Track】
1.A Requiem for the Light
2.At Dark
3.Above the Silvery Fog (the Night Flight)
4.The Immortal Warrior Spirit
5.Nevuath Ha Tom
6.In the Darkwoods Sovereignity
7.Our Agony (Al Hake’ev)
8.Vampires
9. …and on with Darkness

【Review】
夕日をバックに小高い丘から飛び掛かる剣豪!(と、いった状況だと思うのだが)渋いジャケが印象的。【Bishop of Hexen】のメンバーが絡んでいた5人組ブラック・メタル。

印象的なシンセを軸に展開する音源である。エピック的であったりペイガン的であったりするのだが、基本的にはアトモスフェリックな空気感を特色とする路線である。比較的、珍しいイスラエルという辺境国出身と言う事と1996年といった時代を投影した様な垢抜けない非常にフラットなアングラ音質、そしてシンセにて哀愁やファンタジックな印象を植え付けるスタイル。メタル部分は実にオーソドックスなノルウェー型ブラック・メタルを下敷きにしているが、執拗に絡みつく哀愁あるシンセに濃い味が付いており中々に印象深い。なので、激しく衝動性を掻き立てる様なアグレッシヴな音源でもないし、突出して邪悪な訳でもない。決して派手にならない雰囲気重視な作風。味のある90年台の初期アトモスフェリックなブラック・メタルが好きなら、必ずや心に響くモノはあるのでは無いかと思う。因みにプリミティヴに片足突っ込んだ様な音なので、当然音圧は薄くペラッペラなので苦手な人は気を付けよう。

理解ある方にオススメ!