Golgotha

1STフル(2006)/From:ドイツ/Style:Raw│プリミティヴ

kapein_1st

【Track】
1.Catharsis
2.The Essence of Eclipse
3.River of Dead Souls
4.The Crippled Hand of Golgotha
5.Of Crawling Chaos

【Review】
4人組ブラック・メタル。5曲で30分未満の収録タイムなのでEPかと思っていたら、一応はフルレンスとの事。

ノイズに塗れたRawプリミティヴな音源なのだがペラッペラな薄い音では無く、ある程度、芯が通った分厚い音を出している所が特徴か。何処かで聴いた事がありそうなデジャブ感満載だがノイジーな音にキレッキレのEvilなヴォーカルが絡み、Raw音源ならではの妙な迫力があったりする。楽曲に工夫やひねりも全く無いが、この音源にはストレートならではの旨味がしっかりあると思う。掻き鳴らしリフを中心にミニマルな魅力を放つ#2や、まるで【Darkthrone】の4THから切り取った様な#3辺りがGood。メロディ派やプリミティヴ系が苦手な人は、おそらく一生交わらないであろう音源(笑)

小粒な音源だが、剥き出しのRawさが醸す迫力が実に痛快で、聴いていて非常に心地よかった次第。

 

Aeon of Rust

2NDフル(2007)/From:ドイツ/Style:Raw

kapein_2nd

【Track】
1.Imbibing the Grail of Apotheosis
2.Pillars of Heresy
3.His Manifold Tongue
4.I Breathe Fire
5.Host of Plagues
6.Beholding the Foul
7.Aeon of Rust

【Review】
メンバーが一人増えたようで5人体制になった様だ。相変わらず30分弱と収録時間は短めでかっ飛ばす潔いアルバムである。

音源の方は前作のプリミティヴな路線は完全に影を潜め、オールド・スクールな空気感を出してみたり、微メロウで荒涼感がほんのりと感じられるような楽曲があったりと、アングラではお馴染みの定番スタイルを展開。そこにドカドカとキレが増したRawな演奏、そして相変わらず凄みのあるEvilなヴォーカルが噛み付くように楽曲に乗っかる。ただ突っ走るだけではなく、緩急がしっかり付いており、一旦ミドルに落として、再び突っ走るなど、突撃感が際立ち、単純にカッコイイ。また、ヴォーカルも気迫が凄まじく、常にフルスロットル状態。感情の起伏はある程度は欲しかったが…まぁ、言うだけ野暮ってもんである(笑)ブラック・メタル・シーンの中でも特に話題になりそうな音でも無いが、影ながら硬派な活動を続けていく…そんなイメージ(笑)

巷に溢れかえる同路線のバンドがひしめく中、他を突き放すような革新的な仕掛けがあるワケでも無いが、ホント”単純にカッコイイ”としか表現のしようがない音源である(笑)