Kvikksølvguttene

Krieg

1STフル(1997)/From:ノルウェー/Style:デス・メタル

Kvikksolvgutten 1ST

【Track】
1.In Den Arsch Gefickt
2.Torture (Vomit cover)
3.Krieg (Vomit cover)
4.More Murder
5.Anger
6.Ghoul (Mayhem cover)
7.Sluts
8.Violent Death
9.Fisted Sisters
10.Naglekamp

【Review】
ちょっと薄気味悪く、意味不明なジャケットが良くも悪くも印象的な3人組デス・メタル。【Vomit】、元【Mayhem】のKittil KittilsenとTorben Grueが【Mayhem】のNecrobutcherと演っていたバンドである。リリースは、Head Not Foundから。

元々、中心人物でもあるKittil KittilsenとTorben Grueが【Kabel】と言うバンドでヘヴィーメタルのカヴァーバンドを演っていた頃から歴史は始まっており、その後、音楽形態を変えながら【Vomit】→【Børre og Bløderne】と名を改め、最終的に到達したのが、この【Kvikksølvguttene】である。因みにKittil KittilsenとTorben Grueは極短期間(87-88年)【Mayhem】に在籍していた経歴を持っているし、Necrobutcherも在籍していた事から思いっきり【Mayhem】絡みの音源と言えるのでマニアなら要チェック。

音の方は、デス・メタルと言えどオールド・スクールな音で過剰なまでの音の塊をぶつけてくる様な高音圧な路線ではない。どちらかと言えば、真っ当にスラッシュ・メタルを経由したストレートかつ比較的マイルドな路線と言える。

やっぱりメタルの基本はリフだよな、と言わんばかりにリフが中心の楽曲になっており、40過ぎたオッサンにも優しい聴き心地(?)であり、何よりも聴いていても疲れない!(笑)また何気に楽曲の展開がしっかりとしており、Necrobutcherが奏でる良い感じで表立ったベースもしっかりとボトムを支えており非常に良い仕事をしていし、グロウルと濁声の中間くらいで吐き捨てるヴォーカルや、キッチリと緩急を付けるメリハリの効いたリズム隊など、印象として派手では無いのだが、なかなか味わい深い作品だろう。

また、このアルバムには【Mayhem】の”Pure Fucking Armageddon”に収録されていた”Ghoul”のカヴァーや【Vomit】のセルフ・カヴァー、そしてラストの曲では”ジェームス・ボンドのテーマ(?)を意識した様なパートが出てくる楽曲をぶち込んでいたりと、肩の力を抜いて楽しめる。※2016.08.07再々レビュー。全文リライトしております。