Malicious Secrets / Antaeus / Mütiilation / Deathspell Omega

From the Entrails to the Dirt

VA(2005)/From:フランス/Style:ブラック・メタル

MaliciousSecrets_Antaeus_Mutiilation_DeathspellOmega

【Track】
Malicious Secrets
1.Part I: Interior Crack Psycho Angel Bitch
2.Part II: Rejection and Raising Perdition Blaze
3.Part III: Send Me to Hell Day of Wine and Thorns
Antaeus
4.Gates to the Outside
Mütiilation
5.My Way (Frank Sinatra cover)
6.Tears of a Melancholic Vampire
Deathspell Omega
7.Mass Grave Aesthetics

【Review】
フランスの上級悪魔達による4Wayスプリット盤、End All Life Productionsからリリースされた。今作の目玉は何と言っても【Malicious Secrets】の音源が聴ける所にある。

【Malicious Secrets】
3人組のブラック・メタル。【Mütiilation】のMeyhna’chがヴォーカルで在籍していた事で知られている。活動も非常に小規模だった様で目立った作品も出さないまま、ひっそりとDemo音源とEP一枚のみを残し解散した。音楽の方向性としては非常に混沌とした頭がおかしくなりそうな変態系ブラックの類でこれがとんでもなくアヴァンギャルド極まりない作風となっている。無駄に暴れるグチャグチャして何が何やら分からない混沌としたリフ、気だるくも病的なMeyhna’chのヴォーカル、ギリギリの整合性を保ちながら闇雲に疾走するという末恐ろしい音源。病んで病んで病みまくっており、ただただ狂ってる(笑)なかなか面白く変なモノ好きな筆者は非常に楽しめた次第。

【Antaeus】
豪速フレンチ・ブルータル・ブラック。三分一本勝負、一曲しか収録されていないので早漏感半端なし(笑)サディスティックで刺激的に叩きつける食い気味につんのめるデス・メタルテイストのブラスト、危機が迫り来る様な掻き鳴らしリフ、今にも噛み付かれそうな獣じみたヴォーカル…今まで通りの通常運転って感じで安定感がある。

【Mütiilation】
フランクシナトラの”My Way”をカヴァーするといった暴挙(笑)普通に流して聴いてたら恐らく”My Way”だとは絶対気付かない変貌っぷり。オールディーズっぽく寄せてるとか、歌の抑揚などを徹底して無視、悪意しか感じられないカヴァーになっている。Meyhna’ch流の冒涜ってヤツだろう(笑)一方、#6の”Tears of a Melancholic Vampire”は1STに入っていた曲を2005年に再録したもの。音が分厚くなっており迫力が増しているし、Meyhna’chの絶叫も気合が入っておりGood。

【Deathspell Omega】
単独EPもリリースされている一曲19分ある大作”Mass Grave Aesthetics”。EPと全く同じなので、いずれ【Deathspell Omega】単独ページを作成しそこで紹介することにしよう。手抜きでスンマセン。一言で言えば荘厳かつ混沌とした知的指数が高い音源。