Hymner til døden og mørket

EP(2005)/From:ノルウェー/Style:ディプレッシヴ

mareritt_ep

【Track】
1.Preludium – sorg og hat
2.Om livets slutt og helvetespine
3.Descending into Eternal Darkness
4.Under den gamle kirke
5.Postludium – vampyr

【Review】
Banehoggによる独りブラック・メタル。【Mareritt】とはノルウェー語で”悪夢”だそうで、音もそのまんまな音源である。後に【Helvetespine】と改名し現在も活動中だそうだ。

音の方は、ジャケの様に、死に掛けの老人が独り、死の宣告を受け、死=死神と対峙する様な音である(なんじゃそりゃ/笑)展開乏しく繰り返し奏でられるゆったりと根暗で暗鬱なリフ、蜘蛛の巣が掛かったような古めかしさを演出するモコモコと篭ったプロダクション、そこに隣の部屋から聞こえてくる様な、苦しみもがく苦悶の絶叫が乗るといった音源である。ジワジワと締め上げるダウナー系ブラック・チューンを只管に垂れ流す。また、薄っすらとフューネラルなメロディを漂わせているが、決して全面に出ず、仄かに漂う程度のモノである。この手にすれば、曲が長尺でも無いのでジワジワ蝕む感覚が些か物足らない気もするが、取り敢えずは爽快感など微塵もなく、ただただ死に向かって歩んでいく絶望音源。

及第点は十分にあるディプレッシヴ系ブラック・メタルである。