Martyrium(Ger)

L.V.X. Occulta

1STフル(1994)/From:ドイツ/Style:デス│ブラック

Martyrium_1st

【Track】
1.Atum’s Speech
2.A Living Ba
3.Enuma Elish
4.Lucifer Rising
5.Forgotten Spheres
6.Glory of the Raging Storm
7.Scarlet Woman
8.Into Midnight Silence
9.Winds of Apocalypse

【Review】
4人組のカルトなブラック・メタル。同郷で同名のバンドがいてるが、紹介するのは穢れ系の方(笑)

プレスによりアートワークが異なっているらしく、ファーストプレスはロゴが白、セカンドプレスがロゴが赤だそうだ。随分と昔になるので何時買ったのかは失念したが筆者の手元にあるのはセカンドプレス盤。

おおよそアートワークが指し示す通りの世界観、すなわち滲み出る地下臭が非常に強烈だという事である。怪しくもオカルトっぽい如何わしい雰囲気が漂うSEが本作には散りばめられているのだが、楽曲の方もしっかりと南米勢が醸し出しそうなジメジメした空気感、そしてむせ返しそうな穢れがしっかりとまとわり付いてくるマニア/フェチ向けサウンドになっている。

明らかにズレまくってる演奏なのだが、基本はゴリゴリとした初期デス・メタル的なサウンド。リフが猟奇的かつグチャグチャで狂っており、結構な割合でドラムがズレてたり、演奏が苦しかったりする部分が満載。(ヴォーカルは随分とマトモに聴こえる)まさに初期衝動だけで作られた様な作品だ。しかしながら、陰惨かつジメジメとした猟奇的な空気感を確実にまき散らしており、初期【Mystifier】辺りを好んで聴く方には理解できる余地があるかと思われる。恐らく、B!誌辺りに点数付けさせたら5点とかそんなレベルだろう(笑)だが、この雰囲気がタマラナイという層には逸品となりうる作品かも。

これぞ穢れアングラ・ブラックの極北。