Mortualia(S/T)

1STフル(2007)/From:フィンランド/Style:ディプレッシヴ

mortualia 1st

【Track】
1.The Blue Silence
2.In Bleak Loneliness
3.Cold and Grey
4.Devoid of Warmth
5.Forgotten Soul

【Review】
【Horna】や【Behexen】、【Sargeist】などで活躍するフィンランド界屈指の地底人Shatraugによる独りブラック・メタル。非常に多くのバンドに在籍している生粋の地底人である(笑)

楽曲の方は大作志向であり、何れもスローチューンでジックリと締め上げる暗鬱メタル。展開乏しく執拗に繰り返すリフレインに絶望彩るヴォーカルが乗る。

所謂、ディプレッシヴ・ブラック・メタルにおける一連の基本フォーマットにキッチリ沿ったスタイルと言えるだろう。否が応でも、ジャケットのような灰色で寂しい風景を連想させ、悲壮感と孤独感がリスナーに襲いかかる逸品。執拗に繰り返されるリフのミニマルさは、曲の頭を10秒程聴けばその曲の流れを掴むことが出来る程に展開に乏しい。つか、ほぼ同じと言える(笑)まさに表情を変えること無く終わっていく。(#5に限っては、途中かなり強引な展開あり)

そんな中、目立ってベースが活躍しており、しっかりと曲の根幹を支え、コントロールしているので、実は非常に丁重な作品でもある。しかしながら、この執拗にまで繰り返される陶酔型リフに酔えるかどうかが、カギを握る作品であり波長さえ合えば正しく(?)向き合える作品である。

最近はどうやら、 Moribund Recordsからボーナストラックが一曲追加された再発盤があるみたいである。