The Sad Realm of the Stars

1ST(1998)/From:ノルウェー/Style:シンフォニック

odium_1st

【Track】
1.Winterpath
2.Towards the Forest Horizon
3.Palace of Forgotten Dreams
4.Thy Eternal Nightfall
5.The Sad Realm of the Stars
6.Northern Flames
7.Through the Sorrowfilled Forest
8.The Brightness of the Weeping Kingdom
9.Riding the Starwinds

【Review】
Emperor来日でサポートとして(いや、メンバーの一員!)見事ファンを魅了したSecthdamon率いるコズミックな情景を描き出すシンフォニックなブラック・メタル。今のところアルバムとしてはコレ一枚。活動停止中。

ファストな楽曲にコズミックなシンセが壮大に広がる良質な音源である。シンセ主導型では無く、あくまでメタル部分に注力しており、しっかり地に足が付いている非常にカッコイイ音源である。シンセは情景描写を明確に表し、そこはかとなく匂わすメロウさをメタルでガッツリ表現してくれている。(#8辺りのメロウさが顕著)Secthdamonのヴォーカルも【Myrkskog】で聴けるドスの効いたグロウルでは無く、しっかりブラック・メタルらしい喚き声をココでは披露している。非常に良質な音源なのでファンは勿論、シンフォニック・ブラック・メタル好きに大推薦。

あえて難を言うと、シンセの音色パターンが若干だが少ない気がする。音響のパターンを増やして表情を豊かにしてくれると、もっと良かったかもしれない。少し画一的に感じられた次第。とは言え、コズミックな感覚を表現するのには最適な広がりのある音色だと思うし、メタルの部分がしっかり作られているので欠点と言う程でもない。

余談だが同路線で語られることが多いのが【Limbonic Art】、次点で【Sirius】や【Tidfall】がよく名前に挙げられる。(当時、小規模なブームになっていた)