The Omega Rising

1STフル(2006)/From:スウェーデン/Style:メロディック│ファスト

Profundi

【Track】
1. …of Flesh & Blood
2.Unanimation
3.Split-Tounged
4.The Omega Rising
5.Coffinborn
6.Silent Hosts of Decay
7.Engulfed in Hellfire
8.Lifeless, Cold & Crimson
9.Out of the Evening Mist
10.Pet Cemetary (Ramones cover)
11.World Wide War

【Review】
元【Naglfar】、【Thyrfing】のJens Rydénが演っている独りブラック・メタル・プロジェクト。国内盤。(ラスト2曲#10-11は日本盤ボーナストラック)

この作品はアートワーク、楽曲、演奏に至るまで100パーセント彼のみで作成されており、位置付けとしては彼の集大成と言えるだろうか。(ドラムは打ち込み)ともかく楽器の類が一気に噴出し猛然たる勢いで畳み掛け、随所で炸裂するメロディアスな展開が印象的なアルバムである。故に音圧が結構あるので暴虐的な印象である一方で、隠し味程度のシンフォニックな風味付け、そしてギターメロディをキッチリ奏でており、3RDまでの【Naglfar】ファンを満足させるに足る作品だ。言い換えると彼のエッセンスが全て盛り込まれた真【Naglfar】である(笑)暴虐度とメロディ要素がほぼ同列に扱われるコノ感覚は、明らかに【Naglfar】の2ND-3RDで聴かれたモノであり、このプロジェクトにしっかりと継承されている。彼が抜けた後の【Naglfar】とこの作品を聴き比べると、初期【Naglfar】の栄光は間違いなく彼の手腕によるものであったと確信できるハズである。スウェディッシュ・ブラック/メロデスファンに大推薦できる作品である。ただ、【Naglfar】の名盤”Shoel”は超えていないと個人的に思う。(待たせた分、アレは完璧だった・・・)

因みに#10はスティーブン・キング原作の映画【ペットセメタリー】に使われたパンク・バンド”Ramones”の楽曲をブラック・メタル・カヴァーしたそうだ。当時(今でも)ホラー映画ファンだった筆者は劇場に観に行った記憶があるのだが、内容はともかく楽曲まで覚えておらず無念。。(因みに2も劇場に観に行った/笑)