Vorum

Current Mouth

EP(2015)/From:オーランド諸島/Style:デス・メタル

vorum_ep

【Track】
1.Angels Death
2.Tri Ennial
3.In Grime in Lust
4.Current Mouth
5.Hungry Wounds

【Review】
スウェーデンとフィンランド間に浮かぶ約6500の島々からなるオーランド諸島出身の5人組。(フィンランドの自治領らしい)2013年の1ST(未聴)から2年の歳月を経てリリースされたEPである。尚、今作はSepulchral Voice Recordsからのリリース。

アートワークから醸し出す危険な香りを察知し、何かを確信した様にジャケ買いした逸品(笑)ジャケ裏のメンバーフォトが極悪風コープス・ペイントを施した様な風防だったので、てっきり結構キツめのコッテコテなブラック・メタルだと思っていたのだが…実際に聴いてみると音自体は衝動性重視のデス・メタルであった。しかしながら、ブラック・メタル的な要素も仄かに感じられたのと、音作りやスタイルが筆者の好みの音だったのでご紹介(笑)

轟々とした音像の中、ギターがヒステリックに乱舞し、緩急を付けつつもドガドガと荒っぽく全てをなぎ倒す様なドラミングで叩きつける。そこにガナり立てるヴォーカルが絡んでいくのだが、グロウルまでは行かず、あくまで衝動的なガナり声で止めている印象だ。また、楽曲全体に漂わす雰囲気にドス黒さを感じさせるモノの、基本的には各プレイヤーから発する衝動性が間違い無く破壊力を生んでいるといった音であり、そういった部分に悶絶した次第。

EPなので18分位と短く一気で駆け抜けるのだが、正に嵐が過ぎ去った後、呆然と立ち尽くしてしまう様な余韻を残す。

これはカッコイイ!是非、1STを聴いてみたい。