Alkerdeel
De Speenzalving
1STフル(2010)/From:ベルギー/Style:スラッジコア│アンビエント
【Track】
1.Verdesteleweern
2.De Bollaf!
3.Luizig
【Review】
ベルギーの4人組、スラッジ・コア、そして楽曲に全体に漂う、暗黒アンビエント風な空気をしっかりと内包するシリアスなブラック・メタル。
重く引き摺る重苦しさ満点のドゥーミーなリフは、まるで遠心運動を繰り返す振り子の様に執拗に行ったり来たりを繰り返し、悪夢を彷徨うかの如くヴォーカルが”のたうち回る”。時折、トレモロで疾走したりとブラック的要素もスポイルされておらず、ブラック・メタルとしての感覚をバッチリと味わうことが出来る。
ドゥーミーなパートでは今にも止まりそうなリズムを刻み、奈落の底へとゆっくり落ちていく感覚を味わえる。まるで底無しの泥沼にハマってゆっくりと沈んでいく”スロー・デス”な逸品。演奏も極めてRawであり非常にカッコ良い。Blackendなスラッジ・コアとも言えるが、しっかりとブラック・メタルしていると個人的に思う。
#3”Luizig”は28分もあり、途中に寸劇みたいなセリフが入るのだが、一部、日本語で語られており実に生々しい。
「踊らないか!この売女!踊れ!踊れ!」
「踊らないとお仕置きだぞ」
とか、陰湿な地下室で繰り広げられてそうな変態の罵声が入っている。
なんだかスナッフ・ムービーの音楽版といった感じで、かなりエグい。リスナーを奈落の底へ引きずり込み、一切の望みを絶たれた笑えない音源である。スラッジ・コアに抵抗が無く、おっかなくてヤバい音を望むのであれば大推薦。
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