At Dusk
At Dusk
Anhedonia
1STフル(2014)/From:アメリカ/Style:ディプレッシヴ
【Track】
1.Anhedonia
2.Agonia
3.Miseria
4.Melancholia
【Review】
Korihorなる人物による独りブラック・メタル。Kunsthauchから限定100枚でリリースされた。実は同レーベルで他の音源を輸入したときにボーナスとして付けてくれたオマケ。ナンバリングが空白になっている事からおそらくプロモ盤ってヤツだろう。おそらく内容は全く同じはず。
自己完結型と言うよりかは大自然の嘆きといった趣がある作品だ。ディプレッシヴ系の様式とも言える【長尺】【暗鬱】【悲壮】といった三大ダウナー要素をキッチリと盛り込んでいるオーソドックスなスタイルである。奥の方から聴こえる悲痛に満ちた絶叫、物悲しき空気感を演出するシンセやピアノの美しき旋律に暗鬱なギターリフがジリジリとノイジーに被せていくスタイル。極稀に走ったりもするが大半はミドル~スローな展開が悶々と続く。
爆発的な感情の起伏と言うよりかは、物悲しさからくる儚き美しさを感じさせる#1、#4、鬱蒼とした自然の神秘を感じさせる様な暗さを誇る#2、#3といったアルバム構成である。特に#4の中盤から終盤に掛けての展開が取り分けて素晴らしい。美しいピアノの旋律とディプレッシヴさの協奏がホント切ない。このアルバムにおけるキラーチューンであろう。
全体を通して気を衒った様な気狂いさは無く、定石通りの音源なので、ややインパクトには欠けるがディプレッシヴ系として落ち度は全く無い。この手のメランコリックな暗鬱音源を好むなら安心して聴けるかと。
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